国立大学法人鳥取大学医学部医学科と(株)AI Samuraiは「人工知能による自然言語処理の医療・介護分野への展開可能性検討」に関する共同研究契約を締結しました。
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AI特許審査シミュレーションシステム『AI Samurai®』を開発・販売する株式会社AI Samurai(エーアイサムライ、本社:東京都千代田区、代表取締役社長CEO 白坂一)は、国立大学法人鳥取大学医学部医学科 医学教育学講座 医学教育学分野の植木 賢教授と「人工知能による自然言語処理の医療・介護分野への展開可能性検討」について共同研究を行います。
【共同研究の背景】
昨今の社会環境が大きく変化する状況において、医療・介護分野ではビッグデータ収集環境や高性能GPUによるAI研究環境整備が急速に進むことにより、AIによる医師の働き方改革への貢献が期待されています。特に画像処理を中心に機械学習を用いた診断補助ツールの開発が進んでおりますが、現場では医師と患者等のコミュニケーション情報等の言語処理の需要も増加しており、AIを搭載した自然言語処理の医療・介護分野への展開が期待されています。
株式会社AI Samuraiはこれまで、国立大学法人鳥取大学医学部医学科 医学教育学講座 医学教育学分野(以下、鳥取大学)の植木賢教授が考案された『発明楽®(発明を生む4つの発想スキル)※1』の活動において共同研究を行うことで、知財創造教育の推進に貢献してまいりました。また、この活動を通じ、鳥取大学様と連携を深めさせていただきました。
【医療現場とAI Samurai】
弊社のAI特許審査シミュレーションシステム『AI Samurai®』は、膨大な量の日本及び米国の特許文書を数秒で読み込み、類似特許から発明を評価するという高度な自然言語処理技術を用いています。この度、鳥取大学様には弊社の自然言語処理技術の医療・介護現場への展開可能性を見出して頂き、共同研究を進めることになりました。
今後弊社は、カルテや看護記録をはじめとする膨大な言語情報の中から有意義な洞察を取得し、医療従事者の方々の業務効率化への更なる研究を進めてまいります。また新型コロナウイルスが蔓延する中、このウイルスによる被害を押さえるイノベーションを支援するべくメディカルイノベーションチームを設立し、医療業界への貢献を目指します。
【取締役播磨、植木教授、代表取締役白坂】
※1:『発明楽®』とは、”発明を生む4つの発想スキル”として、①たし算(付加)、②ひき算(小型化)、③かけ算(転用)、④わり算(逆転)を挙げ、この4つの考え方を身につけることによって誰にでも新しい技術開発ができると考える柔軟で画期的な発想法です。2019年にAI Samuraiが実施した「ポラリスこどもキャリアスクール『発明と特許申請に挑戦する3か月!-まだ存在しない「はじめて」を創り出そう!』」」においても、この発明楽®メソッドを学んだのち、子どもたちが考えたアイデアをAI Samurai®で評価し、アイデア創出から特許出願までを実体験するという試みを行いました。
【弊社の産学連携活動について】
鳥取大学様のほかにも(株)AI Samuraiはこれまで、大阪大学情報科学研究科 マルチメディア工学専攻 鬼塚真研究室とアルゴリズムに関する共同研究を、北陸先端科学技術大学院大学 知識科学系の神田研究室と「人工知能と弁理士・特許技術者のパートナーシップに関する共同研究」を、また大学技術移転機関の株式会社TLO京都にAI Samuraiを導入して頂くなど、産官学の連携活動を通じてイノベーションの創出を行っています。
国立大学法人鳥取大学 植木 賢(うえき・まさる)教授プロフィール
鳥取大学医学部医学科 医学教育学講座 医学教育学分野 教授
医学博士、日本内科学認定医、日本消化器病学会専門医・指導医、日本消化器内視鏡学会専門 医・指導医、日本肝臓学会専門医。
1972 年鳥取県生まれ。1998年大分医科大学医学部医学科卒業、鳥取大学大学院 医学系研究科修了。平成21年鳥取大学医学部附属病院卒後臨床研修センター講師、2012年鳥取大学医学部附属病 院次世代高度医療推進センター特命准教授、2014年鳥取大学医学部附属病院次世代高度医療推進センター(現新規医療研究推進センター)教授、2019年9月鳥取大学医学部医学科医学教育学分野教授、現在に至る。