弁護士法人内田・鮫島法律事務所

弁護士/弁理士

高橋 正憲

扇子を持ったAI Samurai
: みなさん、こんにちはでござる。拙者の名前はAI Samurai。本日は拙者AI Samuraiを応援して下さる弁護士先生をお迎えして、貴重なお話を聞かせていただくでござるよ。

第5回

高橋 正憲

第5回目のゲストは、弁護士法人内田・鮫島法律事務所 弁護士/弁理士高橋正憲先生!

今回の取材で5人目となるSamurai Mastersの先生は、弁護士法人内田・鮫島法律事務所の弁護士/弁理士高橋正憲(たかはしまさのり)先生でござるよ。高橋先生は、2004年北海道大学大学院工学研究科量子物理工学専攻(計測情報論研究室)を修了された後、日立製作所に入社し知的財産権本部にて大企業の知財活動をご経験。2007年弁理士試験合格。2013司法試験合格。現在、弁護士法人内田・鮫島法律事務所において、知財訴訟、知財戦略、技術系ベンチャー支援等を担当されているでござる。今回は、工学部ご出身であり企業知財部の経験も持ち、さらに数多くのスタートアップ企業もサポートされてきた高橋先生だからこそ感じる拙者AI Samuraiの魅力を沢山お話頂いたでござる!

日本の強み-技術の総合力-

どうしたら日本のIT産業は世界進出できるのか?

白坂CEO(以下、白坂):本日はよろしくお願いいたします。我々もAI、IT産業ですけど。日本のIT産業は今後どうしたら世界進出できていくのかなと思いまして。高橋先生はどのようにお考えですか?

高橋先生(以下、高橋):やはり日本の企業の良さというのは総合力だと思うんですね。金属工学も強いし材料も強いし化学も強いし、まんべんなく全ての業種が押し並べてあるというのは、アメリカもしくは欧州の企業との一番の違いだと思うんですね。例えばアメリカはもう何十年も前からITと薬に特化すると決めて、ITと薬を中心に莫大な資本投下して強い企業を育てましょうということを実行していますよね。莫大な資本力で選択と集中をしているわけです。その分野における資本力と技術の強さという面ではアメリカに敵わないですよね。日本が正面からのその技術に対抗しても勝てるわけがない。日本は、アメリカでは実現しえない技術の総合力で、社会課題を解決する方向が良いのだと思います。そうすると、日本における中小企業・ベンチャーもアメリカの真似をするのではなく、技術の総合力が活用できる独自の面白さを持った技術や企業に技術の陽が当たるような状況が必要ですよね。AI Samuraiはまさにそこに関与できるわけです。大きな資本力がなくとも、AI搭載のツールを使って自分たちの光る技術に陽の光を当てて、他社との連携もスムーズに行い、その技術を育てていく。そうやって今までの蓄積のノウハウを生かした上で技術を結集できる物ができてくると、日本の企業の総合力としてすごく強いですよね。なのでその意味でもAI Samuraiにすごく期待しています。

:日本の強み=総合力というのは納得でござるね。特許出願という形で新しい技術をサポートする弁理士もそのお手伝いをしているでござるが、訴訟や紛争に対応する弁護士のお仕事に対して、拙者AI Samuraiは具体的にどのような力になれるのでござるか?

AIの魅力、期待するところ

裁判書類への応用で見えてくるAI Samuraiの可能性

白坂:高橋先生は弁理士であり弁護士ですが、先生の業務スタイルが今後どう変わるのか、ということを含めて、弁理士・弁護士という視点からAI Samuraiに期待することはありますか?

高橋:AI Samuraiについて、現時点は特許庁に提出する出願時の特許申請書類を効率的に作成するという機能を実装していると聞いていますが、裁判所に提出する主張書面の作成にも応用できれば、面白いと思っています。「判断規範が抽象的であったり、案件毎に事実関係も全て異なるから、主張書面の内容なんてAIに学習できないよ」と言っている方もいますが、弁護士が書いている過去の主張書面を論点毎に学習させると面白いと思うんですよね。例えば特許法79条の「準備」に関する主張であれば、抗弁を主張する側と、それに対する反論を主張する側に分けて、主張書面で法規範として主張されている解釈はどのようなものか、「準備」を基礎づける事実としてどのような事実が主張されているか、その結果の勝ち負けはどうなっているか、を整理してAIに学習させたらどのような結果がでるか、非常に興味があります。直ちに、主張書面作成ツールまで完成しなくとも、少なくとも、これまで膨大な時間をかけて行っていた裁判例の整理が短縮化される期待は大です。

白坂:なるほど(笑)それはちょっと分析してみたいですね。

高橋:弁護士は業務内容が複雑だからAI化に向いてないと言う方もいますが、複雑だからこそ、AIの出番だと思います。弁護士の業務もある程度定型化されている部分と、脳みそをフル活用する部分に分かれると思うんですね。まずは、手始めに前者の部分に活用することが大いにあり得ると思います。事案をAIに食わせることで、真に、弁護士が力をいれる部分が抽出されるだけでも、おもしろいと思います。

白坂:ぜひ、やってみたいです。定型部分については、訴訟のシミュレーションができそうですよね。

高橋:そうなんです、シミュレーションができそう。どういう主張をすると、どういう反論があり得て、結論は、勝つか・負けるか、みたいな。

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