MASSパートナーズ法律事務所 共同代表パートナー 弁理士 溝田 宗司 氏
NEWS
この記事をシェアする
世界と戦うための知財力
生き残りをかけた戦い。選別されていく時代に世界で必要とされる知財戦略
白坂CEO(以下、白坂):本日はよろしくお願いいたします。今回は「世界で戦える知財力」をひとつのテーマに、先生に色々お聞きしたいと思います。日本は出願件数で中国、アメリカに次いで3位と負けていますが、溝田先生から見て「これからの日本が世界と闘うための知財力」とは何だと思いますか?
溝田先生(以下、溝田):本日はよろしくお願いいたします。
国別の議論はたしかに大事かもしれないですけれど、あまりそれにこだわっていても仕方ないというか。色んなところにマーケットがあるし、色んな企業が別に日本で勝負するとは限らないじゃないですか。当然特許独立の原則ですから、色んな国でやると思うんで。そういう意味では国別の議論というのは重要じゃない。本質じゃないのかなとは思っています。
溝田:今、ベンチャー企業がいっぱいできて、投資も盛んじゃないですか。なおかつ知財も大事だって言われている。全体的に出願件数自体は減少傾向にあるけど、ベンチャーの出願は増えているように思います。
溝田:ただベンチャーの去年の上半期の投資金額って、ちょっとだけ下がってるんですよ。今まではベンチャー熱っていうのが加速してて、投資金額もずっと右肩上がりで来てたんですけど、2019年の上半期だけでいうと、ちょっと下がったんです。
下半期のデータはまだ開示されてないのでまだ分からないんですけど、ベンチャー熱も冷めつつあるわけですよ。いっぱいベンチャーができて簡単にお金も集まる状況で、全てのベンチャーが生き残っていける訳がないので、選別されていくと。ただそういった中でベンチャー企業が戦っていく上で、知財は非常に重要ですよね。