Terakoya Report 3
発明名
『BERONBERON PETBOTTLE』
『開けやすいペットボトルキャップ』を発明してくれた穂礼くん&樂くんに話を聞いてみたでござる。二人が見つけた困りごとは「手が油っぽいときにペットボトルのキャップが開けにくいこと」。これを改善するための発明を考えてくれたでござるよ!
特許審査シミュレーション
システム
AI Samurai
インタビューに
答えてくれた発明者
坪谷 穂礼さん
中学校1年生
(当時小学校5年生)
若原 樂さん
中学校2年生
(当時小学校6年生)
まずは、「発明」をしてみてむずかしかったところや工夫したところを教えて欲しいでござる。
グループのみんなが困っている=みんなの困りごとだと認識して進めました。6の字をくじらの形にすることも思いついたし、水道の蛇口の形も考えたけど、スペースをとるなと思います。もうちょっと追求したかったし、デザイン性ももっと考えたい。キャップの円周に合わせたサイズ感とか、6の字だけでなくシリーズで作成するとか。意見交換はすごく大切だし、確実なものが作れるなと思いました。
ペットボトルの蓋を加工するだけだったのでそれほど難しいとは思わなかった
けど、グループ内で話あって考えられたのが良かったです。指で引っ掛けて動かすイメージをどう形にするかを工夫しました。指に引っ掛けて動かした方が力の伝わりが良いので、6の字が指が引っかかりやすくていいなと。シンプルな形も良かったです。試行錯誤をして、たくさん議論しました。賛否両論だったけど、喧嘩にはならなかったです。
ワークショップでは、拙者AI Samuraiが、穂礼くんと樂くんの発明に近いものがないかを実際に調査したでござるよ。
【拙者AI Samuraiの調査結果】
AI Samuraiの結果を聞いて、どう思ったでござるか?
似ているものが出たけど、自分たちのアイデアの方が勝っているなと思いました。目的は同じだけど、自分たちのアイディアはシンプル。内容も似ているけど、自分たちのアイディアの方が一工夫ができていると思います。AI Samuraiの評価が蓄積された昔からの事実としての意見なのに対して、友だちの意見は利用者側の意見なので、AI Samuraiの評価と友だちの評価の両方が合致していないといけないと感じました。
B判定が出てびっくりしました。前のチームがC判定だったから、あまり期待していなくて。すでに同じようなことを考えている人がいて、特許がもうあるのでは・・・と思っていたので驚きました。一致点、相違点を聞いて、似ている特許の資料(紐を利用したもの)を見たら結局やりたいことは同じだと分かったので、意識は共通しているんだなと思いました。
自分が創り出した「発明」を、これからどうしたいと思うでござるか?
実用性があると思っているので、コンテンツとして使ってほしいです。みんなに使ってもらえるように、みんなの手に届くようにしたい。僕たちだけでは会社はつくれないので、会社と提携して製品化に取り組んでみたいです。
特許にして、困っている人の役に立ちたいなと思いました。大人の手を借りて、商品化してみたいです。商品化して得た資金は不要なので・・・。いくらでもアイディアがあるので、どんどん発明を考えたいです。
発明寺子屋を通して、「発明」と「特許」の違いはわかったでござるか?
発明は偉人でないとできないイメージだったけど、2回目でイメージが変わりました。特許も申請すれば簡単に取れるし、身の回りにたくさんあふれているんだなと。昔ほど簡単に取れやすいと思っていたけれど、現在でもみんなの声を聴いて自分の想像力を合わせればまだこれからもたくさん取れる可能性があると感じました。世の中は大人が改善していくけど、特定の人だけでは時間がかかります。みんなで問題解決をするために発明に興味を持つことが大切だなと思いました。
発明はエジソンとか偉い人がやっているイメージだったけど、新しいことを作ることであって偉い人である必要はないと感じたし、実際に何をやるか考えているうちに実感が湧いてきました。それに対して特許は正式に新しいものとして公に判断してもらって、権利となるもの。申請するだけでは取れないということが分かりました。新規性、進歩性、実施可能性など、身の回りのたくさんの特許が全てを網羅していると分かってすごいと思いました。特許書類の存在は知っていたけど、すべて言葉で表していて、発想のきっかけ、概要、今までの考えなど、膨大な量の言葉で成り立っているんだなと感じました。
穂礼くんと樂くんは将来はどんな人になりたいでござるか?
いろんなことに興味を持っていて、クリエイトすることが好きなので、売れるデザインを考えられる人になりたいです。
いろんなことに興味があって、宇宙飛行士、サッカー選手、一つに絞れません。興味を持っていることを生かせる仕事に就きたいです。
穂礼くんと樂くん、ありがとうでござる!
最後に、穂礼くんと樂くんのお母様とお父様にも感想を聞いてみたでござる!
普段からユニークな意見を言う子なのですが、思いつきだけでポイっと捨ててしまうのがもったいない。その先に誰かと共有できる方法を知ったらどうなるかな・・・と期待して受講をすすめました。実際に3回の限られた時間で子どもたちの気づきをかたちに導くのは大変だと思いますが、ひとりひとりの楽しみ・主体性を大事に、あえてプロセスを限定せずものづくりの間口を広げてくれました。この体験を通して、ものづくりとAIの関わりが垣間見れたことも有意義だったと思います。
今回のプログラムには子どもが自主的に参加しました。非常に自由にものを考えられる年ごろなので、社会の仕組みと発明の二つが学べるとても良い機会だと思います。子どもたちはPCに抵抗もありませんし、WEBやワークショップでたくさんPC操作を行うことも大切です。情報の正確さや、バックグランドがしっかりしていればむしろ目的を持ってPC、WEBを使う機会があるのは良いことだと思います。