正林弁理士と白坂CEO

正林国際特許商標事務所

所長・弁理士

正林 真之

Samurai Masters インタビュー

AI Samuraiを影で支える知財のエキスパートである弁理士集団その名はSamurai Masters!
今回、われわれはSamurai Mastersの弁理士に直撃取材を敢行!
知財の世界の最先端の知識や情報、事務所をマネジメントし成長させていく原動力に迫っていきます。

第1回

正林 真之

第一回目のゲストは“知財の革命家” 正林 真之 弁理士

第一回目となる記念すべきインタビューは、正林国際特許商標事務所の正林 真之(しょうばやし まさゆき)所長弁理士です。正林先生は日本弁理士会の副会長を務めており、知財業界を活性化するための改革に尽力されている革命者として、また、弁理士受験機関のカリスマ講師としても精力的に活動しています。 今回は特別版としてAI Samurai社の白坂一CEOが正林先生の素顔にせまります。

知財業界の国際競争力について

日本が国際競争力で優位性を確保するには~特許出願の量と質について~

白坂CEOが正林先生にまずたずねたのは日本の特許出願量についてです。

白坂CEO(以下、白坂):本日は宜しくお願いします。本当に素敵なオフィスですね。最初にお伺いしたかったのは日本の特許出願件数についてです。日本の特許出願数は31.8万件と減少傾向です。また、中国の急激な躍進により世界ランクでも2位から3位に転落しましたが、正林先生はこの数字についてどう思いますか?

―質に逃げずに量の壁に立ち向かえ―

正林先生(以下、正林):日本では出願の質に重きを置く傾向がありますが私はここを改めるべきだと考えています。質にいくのは、量ができないことの言い訳だと思います。
出願書類の作成業務をある程度の量こなしていくと、若手弁理士が本来持っている仕事の質を大幅に高めていくことがあります。例えば、優秀な戦闘機が10機集まったとしても、1,000機のポンコツ戦闘機には勝てないのではないでしょうか。
つまるところ、量の中から質の良い技術が生まれてくるのです。出願し過ぎと言うのは、中国やアメリカに出願件数が負けた場合の言い訳に過ぎないと思います。


いきなり飛び出した正林節、その理由について良い発明が必ずしも質の良い特許からできあがるわけではないといいます。


正林:如何なる発明が良い特許になるかは最初から判断がつきません。そこで、予め量を出願しておき、その中で良い特許を絞り込んでいくのが通常なのに、最初から良い特許が分かるなんてあり得ませんよね。


白坂:確かにそうですね。私もクライアントが新製品を開発した際に発明ヒアリングを行うとき、1つの新開発製品から様々な視点で複数の発明を提案するといった経験がありました。だからこそ、一定の品質を担保することは必要だと思いますが、質よりも量が重要になってくるわけですね。


さらに、正林先生は出願を担当する弁理士について、市場ニーズと弁理士とには壁のようなものがあると指摘した。その壁の正体は“弁理士難民”だといいます。

特許出願件数の伸び悩み。人材の確保

正林: 特許出願の減少について言うと、日本国内において、現時点では年間、約30万件の特許出願がなされています。
弁理士一人当たりに年間50件の出願を担当すると仮定すると、弁理士は6,000人になります。ただ、非代理の案件もありますので、5,000件としておきます。登録弁理士のうちの約2,500人は企業に所属しておりますので、総数約11,000人からこれらを引いた「残りの3,500人」の特許事務所所属の弁理士をどうするかです。これを何とかするしかないというのが、今の弁理士業界の課題です。
けれども、もう一つの大きな問題は、これだけ弁理士が余剰であるにもかかわらず、特許事務所所属の弁理士の主な業務である出願明細書作成においても、未だに満足できるような特許事務所に巡り会えていないという話が、そこら中で聞かれるということなのです。

正林:歯科医師業界を例に挙げると、患者さんは歯が痛くなったとき、どの歯医者に行くべきか迷いますよね。一般の人は、このような専門家とは普段関わりを持たないため、どこの歯医者に行ったら良いのか迷いますよね。このような人々を”専門家難民”といいます。
今の世の中は多様性が増し複雑化しており、専門家でなければ解決が困難になってきております。弁理士業界から”弁理士難民”をなくしていきたいと思います。
未だにどこの事務所においても、出願権利化系ですら、それに強い弁理士の数が十分ではない印象もあります。