白坂:たしかに。活用にも使えそうですね。ボックスみたいなものを作って、そこに放り込んじゃって分析して、とか。なるほど。

小山:「こういう構成要件だったらこういう構成例でよくぶつけられてるから近いんだ」みたいなことを学ぶための教師データになるかもしれませんしね。

白坂:そっか。「こういう構成要件を潰すときに他の例でもよくこういう構成例で潰してるよ」みたいなのも弁護士の先生はけっこう見たりするんですね。

小山:そうですね。近い分野であったら「ああいうのがあったな」みたいなものは見たりしますね。あとは、アメリカでも日本でもヨーロッパでも、分割してファミリーを形成しますよね。重要な発明ほどそうやって包括的に取っていくわけですけれども。そのファミリー間でどういう風なクレームになっているのか、観点がどういう風になっているのかが見れたらいいですよね。そのファミリーそれぞれに対して、どういう公知例が当てられているのか、各国のファミリー群でどのようになっているのかが一覧的に見れたりするといいなと思うことはありますね。

白坂:それ今ちょうど開発中のAI Examinerというシステムで作っているんです。そこでは先行文献との比較を見られるようにしたんですね。要は審査官の結果をAIで分析するというのを、日米中でやろうとしていて。そうすると日本だと登録だけどアメリカはダメとかが分かるようになるっていう。

小山:日米中とか欧とか、法制度・規則や特許性の基準も少しずつ違うので、同じ観点のクレームが国ごとにどのように違うのかが見えるといいですね。

コロナの影響

白坂:裁判の場合は負けたら何億円みたいになっちゃうわけですよね。

小山:そういうケースもありますね。

白坂:どれくらいの額とかになるケースあるんですか?負けた時なんかは。

小山:損害賠償の金額で考えれば、もちろん売り上げに応じてですけどね。弁護士費用だったり、そういったコストもかかりますし。そこの規模感は国内の事件とはだいぶ違ったりしますね。

白坂:コロナ影響で、クライアントの相談事項が変わったとかいう変化はありますか?

小山:やはりありますね。裁判手続きが遅延するんじゃないかとか。なるべく遅延しないように対面でやっていた手続きをリモートに切り替えて進めていくとか、そういったことが現場では行われています。

白坂:日本とワシントンではどうですか?コロナの影響はどちらが煽りを受けていそうですか?

小山:やっぱり欧米の方が影響はあります。オフィスに人が戻っている割合で言っても、海外のオフィスはそこまでまだ戻ってないと思います。

白坂:一週間に一回行くか行かないか、みたいな?

小山:そうですね。やっぱりアジアの方が先行してコロナが最初広まって、欧米がその後を行って、という感じでしょうか、大きく見れば。

白坂:そういう意味ではコロナの影響はけっこう大きいですね。

小山:そうですね、はい。とても大きいと思いますね。

白坂:そういうときにAIなんかもうまく活用して省略化できたりすると素敵なのかもしれないですけどね。

小山:そうですね。やっぱり我々専門職はリモートにしやすいタイプの仕事だと世の中では言われているようですし。なので、そういうときにAIとか調査のツールが使いやすくなればより加速するのかなという気がしますね。

:知財業界を始めとする士業の業界というのは特に、AIをうまく活用すれば通常業務を大幅に効率化できる領域なんでござる。小山先生やSamurai Mastersの先生方のアイディアを参考に、現場の戦力になれるように拙者も頑張っていくでござるよ!

今後の展望

白坂:40代になられて、残り20年以上働く可能性あるわけじゃないですか。「こうなっていきたいな」みたいな野望はありますか?

小山:以前、「20代は勉強、30代は経験、40代以降に実績を積んでいくんだ」と語っている先輩がいらして、たしかにそれは1つの考え方だなと思いました。なので、私も頑張って20代30代で色んな資格だったり勉強だったり経験を積むようにしてきて、いま40代が始まったわけですけれど、今後なるべく実績と言える形の仕事を少しでもやっていけるようになりたいなと思ってます。

白坂:実績というとやっぱり裁判に勝つとかそういうことになるんでしょうか?

小山:そうですね。そういうこともありますし、知財が絡んだ案件に幅広くチャレンジしていきたいと思っています。

白坂:やっぱりアメリカでやりたいという思いは、アメリカで裁判の書類一緒に書いたりとか、そういう実務をしっかりやりたいみたいな思いは強かったんですか?

小山:そうですね。知財や特許の分野ではアメリカが先行していますし、大きな市場ですのでそこでやりたいなというのはありました。あとはもともと子どもの頃にロスに住んでたというのがあって、「アメリカいいな」という思いもあります。

白坂:なるほど。いいですよね。ワシントンに行ったらまた生活、ライフスタイルが変わりそうですね。犬とか飼いやすいですし。

小山:そうですね。ぜひBBQしに来てください。

白坂:本日はありがとうございました。

:国によって法制度や文化的土壌が異なる知財の業界。小山先生がおっしゃるように、どの地域にどんな領域に強いファミリー群がいるのかという勢力分布を俯瞰的に見られるものがあれば、グローバルに戦略を展開していく上で非常に有効な手助けとなるでござるね。今後パワーアップに邁進していくでござる!小山先生、本日はありがとうございましたでござる!

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